くらま温泉「峰麓湯」

叡電鞍馬駅から徒歩約15分、旧家が並ぶ街道を上ると、右手に大きな「くらまおんせん」の看板が迎えてくれる=写真①=。前庭に広い駐車場。そのまま奥へ進むと、露天風呂「峰麓湯(ほうろくゆ)」の券売所がある。
趣のある石段を上って脱衣場へ=写真②=。風呂は高台の上にある。鞍馬川をはさんで、目の前は鞍馬山の杉木立。ちょうど桜が満開で、深い緑とのコントラストが鮮やかだった=写真③=。
浴室は、竹や桧皮の塀に囲まれ、床は割り石敷き。周囲には石どうろうや台杉などが配され、風呂全体が木立の中に包まれている雰囲気だ。浴槽は石づくりで、20人以上は入れそう。湯は単純硫黄泉。無色無臭で、さらっとした湯質。美肌効果があるそうだ。
湯船に身を沈めて木立を眺める。しばし牛若丸の伝説に思いをはせていたら、横からかわいい女の子の声。「ワン、ツー、スリー…」。数を数えながら湯につかっているらしい。近ごろは数えるのも英語か、と感心していたら「シックス、セブン、イレブン」。「そら、コンビニや」。父親の声に浴槽中が和んだ。
京都市中心部から車で小1時間。静かな山あいで温泉+森林浴のぜいたく。若い男性の2人連れがしみじみ言った。「ほんま、いやされるわぁ」。分かる、その気持ち。
大人1100円。京都市左京区鞍馬本町。鞍馬駅から無料送迎バスあり。

おふろ ★★★
雰囲気 ★★★★
清潔感 ★★★★