CSもつらい

今月初めからCS(通信衛星)放送「スカパー(e2)」に加入、プロ野球セットを契約している。月額3200円で、9チャンネル合わせてセ・パ12球団の公式戦850試合以上が視聴できる。
すべての野球が見たいわけではない。トラのゲームだけでよいのだ。もともと関西の民放では、かなりの数の阪神戦を中継しているが、いい試合に限って途中で「誠に申し訳ありませんが…」とプッツン。後はラジオか、ネット速報にかじりつくしかない。
同じトラ党の同僚にそうこぼしていたら、CSの「プロ野球セット」を教えてくれた。なるほど、これはよい。試合前のノックからヒーローインタビュー後の「六甲おろし」まで、毎試合が完全中継だ。もう絶好の得点機にも時計を気にせず、じっくり観戦に没頭できる。
ところが人間、勝手なもので、いつでも見られるとなると、ありがたみが薄くなる。例えば、土・日に多いデーゲーム。これに付き合っていると、昼過ぎからほぼ夕方までテレビの前から動けない。昼寝も読書も買い物もそっちのけ。せっかくの休みも半日フイである。
それでも勝てば元気が出るから良い。念願の「完全中継」を最後まで見続けた揚げ句に敗戦となれば、かえって気分が悪くなる。ああ、見んときゃよかった。こんなことなら本でも読んでおけば…。
そんなこんなで、CSもけっこう疲れる。秋まで、ずっとこんな毎日が続くのだろうか。たまには途中でスイッチを切る勇気が必要だ、と自分に言い聞かせている。