矢倉寿し 志満家「名代箱寿司」

江戸前ばかりが、すしと違いまっせ。南座京都市東山区)に隣接する「矢倉寿し 志満家」は創業250年、観劇の行き帰りや場内持ち込みの折り詰めずしで親しまれてきた。
握りもあるが、ここではやっぱり上方ずしだ。わざわざ「名代」を冠する箱ずしは、1人前(8個)1680円。小ダイ、エビ、厚焼き玉子、アナゴなどを素材に使い、すし飯の間に刻んだカンピョウをはさむ。色合いといい、手のこんだつくりといい、いかにも京都らしい。目に美しく、かむと甘めのごはんがネタのうま味と合わさって、後口まで味わいが深い。
かつては南座切符売り場の横で折り詰めが買えたが、いまは東側のビル3階に移った。他に、上握り2940円、上盛り合わせ1890円など。値段も京都らしく、全般にお高めなのが玉にキズ。

★★★★(南座に行くなら立ち寄るべし)