山冨士「天婦羅中華」

岡山でラーメン、と言うと意外に思う人が少なくないだろう。ところがどっこい、ちょっとネットで検索しただけでもけっこう数多くの店が紹介されている。
新装なったJR岡山駅の東口、高島屋の裏手にある「山冨士」は、地元で「岡山あっさり系」と分類されている。とんこつからだしを取った濃いしょうゆ味。ン? これって京都のラーメンとちゃうの?
店の一番人気は、ねぎを鉢一面に盛った「ねぎ中華」らしいが、これは滋賀・京都のチェーン店「来来亭」でおなじみということであえてパス。「天婦羅中華」(650円)を注文した。
めんは細手のストレート。スープは京都の新福菜館第一旭を思わせる濃口しょうゆ。その中にチャーシュー、メンマとともに「げそ天」が入っている。濃いスープがてんぷらのころもにしみ込んで、なかなかいける。げそも食べやすい大きさで、ラーメンをすする「合いの手」にぴったり。京都の専門店にはない、まぎれもなく瀬戸内の味だ。
卓上にコショウ、七味とともに酢が置いてあった。これも京都のますたにと同じ。酢を入れると、濃いしょうゆの味がマイルドになる。いつもますたにでしているように、8分目までめんとスープをたいらげた後に酢を数滴落とす。最後の一本、一滴までおいしくいただいた。
ところで、これが「岡山あっさり系」なら「岡山こってり系」はどんな味なのだろう。次回の楽しみができた。
  
 ★★★★(京都ラーメンの親せき?)