2月入り

旧暦では、1〜3月を春、4〜6月を夏、秋は7〜9月、冬は10〜12月とする。正月を「新春」「初春」などと呼ぶのは、ここからきている。
暖冬の今年は、暦とは関係なく、1月から「春」だった。東京では、初雪がまだないそうだ。気象庁の統計によると、東京での一番遅い初雪は1960年の2月10日。今夜から全国的に冷え込むらしいが、もし降らなければ記録更新の可能性もある。
京都でも年末に一度、市街地が白く覆われたきり、その後は温暖な日が続いている。早々とはき替えたマイカーのスタッドレスタイヤがあくびしている。「比叡おろし」「京の底冷え」が厳しいとつらいが、全くないのも拍子抜けだ。
お隣の滋賀県のスキー場では△や×が多く、2カ所は今冬まだ一度も営業できていないという。自治体は除雪費用がかからず、にんまりらしいが、関西のスキー客が県内を素通りして北陸や岐阜方面のゲレンデに向かうのを見れば胸中は複雑だろう。
「寒梅は風雪をおかして花開く」の言葉がある。寒中の梅は、厳しい風雪に立ち向かってこそ美しい花を咲かせるのだという。
きょうから2月。厳しい風雪のないまま、北野天満宮など各地の名所から「梅だより」がちらほら聞こえてくる。いったい今年はどんなふうに咲くのだろう。