サルコジ大統領へ

74歳から52歳へ。シラク氏の後を受けて、きょうフランスの新しい大統領にニコラ・サルコジ氏が就いた。同国初の戦後生まれ大統領という。「フランスの復権」をかけて今後どんなかじ取りをするか、その手腕に内外の目が集まる。
保守、親米派と目されるサルコジ氏だが、日本にはあまり良い印象がないようだ。フランスの週刊誌にそんな意味の発言が報じられ、日本でも一時話題になった。
内相時代に訪れた香港で同行記者団に「香港は魅力的だが、東京は息が詰まる。京都の庭園も陰気。何が魅力か分からない」と発言、国技の相撲についても「まげを結った肥満体同士の戦いのどこが面白いのか。知的スポーツとは思えない」と述べたというのだ。
当人は「そんなことは言ってない。『相撲と自転車のどちらが好きか』と聞かれて答えただけ」と記事を否定したが、ライバルのシラク氏を意識した発言と受け止められた。シラク氏は日本びいきで知られ、愛犬の名前を「スモウ」にするほどの相撲ファンった。
一フランス人が日本の都市やスポーツをどう思おうが、好みの問題だ。気にかけることはない。ただ、大統領となると、もう少し日本にも関心を払ってもらいたいとは思う。
☆印の格付けで知られるフランス人向けの旅行ガイド『ミシュラン』が先月、初の日本版を発行した。「必ず訪れるべき」の3つ星には東京、京都、奈良、日光、富士山、姫路城、厳島神社、飛騨高山が入っているそうだ。来年の洞爺湖サミットまでには、ぜひご一読を勧めたい。