はしか流行

首都圏での「はしか」流行を受けて、きのうわが職場でも注意を促す文書が配られた。37.5度以上の発熱があれば出勤せず受診せよ、はしかと診断されたらすみやかに報告せよ、職場復帰は産業医の診断を受けてから…などなど。
京都市内では4月下旬以降、2例の感染が報告されているが、今後広まる恐れはあるという。はしかと言えば小児病のイメージが強いが、今回は10代後半〜20代が多いそうだ。
はしか、風しん、おたふく風邪などは、幼児期にひと通りかかった記憶がある。だから絶対安心、とも限らないらしいが、40歳以上はまず大丈夫のようだ。
医療に詳しい知人に聞くと、問題は30代以下という。この世代は予防接種を1回、ないしはゼロという人が多い。ワクチンの効果は10年ぐらいで弱まるとされ、学齢前にもう1度接種を受けるべきだといわれている。
毎年のように流行している時代は、ウイルスに接する機会も多く、自然感染で体内の免疫が強化された。近年はそうしたこともなく、若い世代の免疫力が低下していると指摘する声も強い。文字通り「無菌育ち」の危うさ、というところだろうか。
東京で休校する大学が相次ぐ中、30人の感染者が出た早大も、きのう全学閉鎖を決めた。六大学野球で優勝に王手をかけている野球部は、いま部員の接種歴や既往症の確認を急いでいるとか。ハンカチ王子も気の毒に、思わぬピンチに汗をぬぐっていることだろう。