クールビズ

クールビズの季節になった。政府が提唱し始めて3年目。先週の閣議には、全閣僚が沖縄伝統の「かりゆしウエア」で臨んだそうだ。
京都の夏は、蒸し暑いことで知られる。汗かきの当方などはクールビズ大賛成なのだが、なかなかそうは問屋が卸してくれない。地場・西陣のネクタイ産業への配慮から自治体などもおおっぴらに「ノーネクタイ」を叫びにくいのだ。
これまで府職員の有志約50人が7月の祇園祭の一部期間中だけ浴衣で執務してきたが、今年は山田啓二知事も初めて加わるとか。「(和装を取り入れた)京都版のクールビズを考えていきたい」と言うが、まだ当分はアピールの域にとどまりそうだ。
こんな地元の空気もあってか、わが勤め先でもクールビズは各自の判断に任されている。是でもないが、非でもない。幹部のそろう会議などでは、相変わらず上着にネクタイ姿が当たり前になっている。
若いころは外勤で、夏場はノーネクタイの軽装で通してきた。社内にいることが多くなったここ数年はやむを得ず、スーツにネクタイ姿で出勤し、職場の席に着くなり上着を脱ぎ、ネクタイを外す「両用」スタイルにしている。
折しも、ドイツで開幕した今年のサミットは「地球温暖化対策」が主要議題に上っている。ふむふむ、時流はわがほうに、と思いながら新聞を読んでいたら…おっと、会議の時間だ。あわててネクタイを締め、上着をはおって会議室へ。やれやれ、先が思いやられる。