スケッチ

教育テレビの趣味講座に刺激されて、最近ちょこっとスケッチ画を始めた。きのうは花瓶入り、その前週の日曜は鉢植え、どちらもアジサイを題材に色鉛筆で挑戦した。
親しい人からいただく絵手紙などに感心し、見習おうと数年前にスケッチブック、色鉛筆など一式を購入したものの、三日坊主に終わっている。
テレビの解説を思い出しながら、アジサイに向かう。むずかしい。複雑な花びら、葉っぱの陰影…下書きの段階で早くも四苦八苦。遠い風景ではないのだから、花に顔を近づけてじっくりのぞき込むのだが、スケッチブックに視点を戻すと、もう分からなくなる。
細密に描く必要のないことは分かっているが、おおまかにでも基本的な形がとらえられないのでは話にならない。観察力のなさを痛感する。
最近「目力(めぢから)」という言葉をよく聞く。発端は化粧品会社のCMらしく、魅力的に見せる目のメーク術に使われることが多い。ここから派生して目で訴える力、目にモノを言わせる力にも使われ、さらには「動体視力」「眼力」の意味にも用いられているようだ。
目力のトレーニング本やゲームソフトも出ている。メーク術は別にして、よく物を見る力ならスケッチもなかなかよい訓練になるかもしれない。アウトラインをすばやくつかむ感覚力、本質を見失わない想像力、分かりやすい形にする表現力…あまり欲張ると、また長続きしないとは思うが。