汚職列島

けさの日経新聞(大阪)社会面。トップが「枚方談合」、準トップは「福島汚職」。以下「八鹿病院汚職」「防衛庁収賄容疑」「元公安庁長官1億円受領」。いわゆる「ベタ記事」以外、すべて公務員汚職の記事で埋まった。
偶然だろうが、これだけズラリと汚職事件が並ぶと、あらためてこの国の荒廃ぶりを思う。事件のたびに「厳正処分」や「再発防止」が誓われるが、そのほとぼりも冷めぬうちに新たな不祥事が明るみに出る。
ある大学で学生に「地方公務員」のイメージ調査をしたところ「定時で帰れる」「偉そう」「安定した勤務体制、収入」「社会主義の人みたい」「一緒になりたくない相手」「積極的に動かない」などとさえない印象が多かったそうだ。
これが「国家公務員」ならまた違う印象になるのかもしれないが、これだけ先輩たちの「職を汚す」行為を見せつけられると「志して望む」気がしぼんでしまうのも無理はない。ひところに比べて、上級公務員の人気ががた落ちらしい。
折も折、東大卒で国交省のキャリア官僚(49歳)が退職、来月から舞台俳優に転身するという。汚職多発とは関係ないようだが「(役所にいたら)今後は人や組織の管理が中心。惰性で生きるより、何か『夢』を追いたい」との言葉が印象的だった。
言葉じりをとらえるつもりは全くないが、公務が「惰性」で行われては困る。未来に「夢」を描ける人材いでよ、と切に願う。