グリル小宝「ハイシライス」

創業1961(昭和36)年。100年を超す老舗が珍しくない京都では決して古いほうではないが、オーソドックスな洋食を出す店として不動の位置を占める。
自慢は、2週間もかけて作るという自家製ドミグラスソース。先代が祇園の老舗「たから船」で磨いた秘伝を兄弟で守っているそうだ。牛スシ、タマネギ、ニンジンをじっくり煮込んだ濃厚で、かつ甘みのある味だ。
土曜の昼下がり、行列を覚悟して行ったが、珍しくすんなり座れた。注文は「ハイシライス」の大盛り(1400円、並は1100円)=写真1=。出てきた皿を見て、思い出した。そうだ、ここの品はみんなボリュームがあり、大盛り不要だったのだ!
皿からソースがこぼれんばかりに盛り付けられたハイシライスは迫力満点。写真は、光線の具合で赤みがかって見えるが、実物はもっと濃い焦げ茶色。具は牛肉、タマネギ、グリーンピース。変わらぬ深いコクを確かめて満足した。
とはいうものの、やっぱり大盛りはライスを持て余す。最後は、卓上の福神漬ウスターソースでごまかしたが、並で十分。小食の人はご注意を。
連れが頼んだオムライス(850円、写真2)も、玉子がはち切れんばかりにライスが詰まっている。同じ濃厚ドミグラスソースがかかり、味わい深い定番メニューだ。京都市左京区岡崎道丸太町下ル。平安神宮東側。

★★★★★(気取らない店内の雰囲気も良い)