千寿庵吉宗「三笠」

奈良名物の「三笠」をいただいた。それも直径15cm以上もあろうかというジャンボサイズ。千寿庵吉宗(奈良市押上町)の特製で、全国菓子博で同じ名前の「三笠宮名誉総裁賞」の受賞作だ。
写真は上から撮ったのでアンパンみたいだが、それよりもっと大きい。隣に置いた携帯電話と比べると、その大きさが分かる。横から見ると、なるほど奈良のシンボル・三笠山のこんもりとなだらかな姿を思わせる。
卵、砂糖、小麦粉でカステラのように焼き上げられた皮は、ふんわりとして口の中でとろけるよう。中身のつぶあんは、北海道産の小豆。これもくどさのない上品な甘み。1つずつ手作業で作られているそうだ。
「三笠」は商標ではなく、一般名詞。有名な阿倍仲麻呂の歌「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かも」に由来し、菓子の形はその満月にちなむとされる。
本などには「どら焼きともいう」などと書かれているが、この店では「三笠」とは別に「どら焼き」もある。特に説明はないが、材料や製法は同じようで、どうやら大きさによって名前を使い分けているらしい。

★★★★(ドラえもんが喜びそう)