玉木屋「秋刀魚さんしょ煮」

うまいのは当たり前。それをさりげなく、コンスタントに出すところが老舗だ。
東京・新橋「玉木屋」は、天明2(1782)年の創業。つくだ煮、煮豆で知られ、旬の魚を使った季節の味わいには、いつ食べても舌を巻く。
絵は、知人からいただいた「秋刀魚さんしょ煮」。脂の乗った北海道産のサンマを使い、姿形はそのままに伝統の手作り技法で煮上げた自慢の一品だ。骨までやわらかく、頭からしっぽまで丸ごといける。
はしでほろほろと身を崩して口の中へ。甘すぎず辛すぎず、じんわりとしみ出すコク。これぞ正真正銘、老舗の味。
秋冬限定。熱ごはんによし、酒のサカナによし。サンマは新橋に限る!?
 
 ★★★★★(江戸前220年の深み)