永谷園「カレー鍋 和風」

数あるなべ料理の中で、これまでありそうで、なかったのが「カレーなべ」。なべは日本の家庭料理の定番。カレーはこれまた子どもから大人まで日本人の大好きな味。これまでなかったのが不思議なくらいだ。
ひとことで言えば、カレーうどんのうどん抜き。そのだしつゆの中に肉やら野菜やらを入れるなべ料理だ。発祥は東京、大阪など諸説あるようだが、ここ1、2年であっという間に全国へ広まった。うどん屋の裏メニューから、最近では専門店まであるそうだ。
そこに目をつけたのが、永谷園。2倍濃縮タイプの「カレー鍋」用なべつゆを作り、先月から全国発売を始めた。1袋300円で「和風」と「洋風」の2種類がある。
「和風」(写真1)は、かつお節、さば節、昆布をきかせたカレーうどんと同じ風味。なべに水と一緒に入れ、煮立ったところに肉や野菜をたっぷり放り込む。グツグツ煮えてきたら出来上がり(写真2)。和風だしとスパイスが出合い、具のうまさを引き出す。
スープカレーのように出来上がった味ではなく、具は肉、魚、野菜、なんでもOK。辛さも水で調節できる。食べた後に、うどんやごはんを入れればカレーうどん、カレーリゾットにもなる。作り手の好みに応じて自在に手を加える楽しさのあるところがミソだ。
サラリとした作り始めより、煮え詰まってとろみの出たところがうまい。

★★★★(カレーは味の万能選手)