釜たけうどん「ちく玉天ぶっかけ」

先日紹介した大阪・千日前「千とせ」の斜め向かい。狭い通りをはさんで、南向きの列が「千とせ」、北向きに並んでいるのが「釜たけ」の行列だ(写真1)。
看板には「讃岐手打ち」とある。一番人気は「ちく玉天ぶっかけ」(680円、写真2)。
極太のうどんの上に、大きなちくわと半熟卵の天ぷらがのっている。温かいのと冷たいのがあるらしいが、この日食べたのはめんとかやくが熱く、だしは冷たい、本場・香川で言う「あつひや」だった。
揚げたてのちく天はプルンと弾力がある。薄い衣に包まれた卵をかぶると、中から半熟の黄身がトローリ。しょうゆ味の濃いだしとうどんの塩味に合わさって、まろやかなコクを醸す。
うどんはつややかで、しこしこ。かんでも押し返すほど歯ごたえが強い。香川でもこれほど存在感のあるうどんはめったにお目にかからない。
店主の「たけちゃん」は、さぬきうどんの食べ歩きが高じて、作り手に転じたそうだ。開店は2003年。試行錯誤を重ねて、4年で行列店に仲間入りしたのだから立派。
前夜に踏んだうどんをひと晩寝かせて朝に切る。ゆで時間を微妙に変えながら、日々ベストのうどん作りを目指しているという。研究熱心な、なにわのさぬきうどんである。大阪市中央区難波千日前。

★★★★★(極太うどんの迫力)