正倉院展

奈良国立博物館で開催中の正倉院展(〜12日)へ行ってきた。すごかった。何がすごいって、人出がものすごかった。
平日の午前中にもかかわらず、チケット売り場の前には「ただいま15分待ち」の表示。会場の新館軒下には50mほどの列が3重にできていた。でも15分ぐらいなら、と思って最後尾に並んだ。
会場に入って、また驚いた。展示ケースの前に人だかりができていて、一向に動かない。「場内はたいへん混雑しています。すいている所からご覧ください」。係員の大きな声。それは分かっているが、すいている所などないのだ。
聖武天皇光明皇后遺愛の品々をはじめ、中国や西域からもたらされたとみられる文物70点。天平を代表する優品ぞろいには違いないが、どちらかと言えば地味で小ぶりな宝物ばかり。よくもまあこれだけの人が、と感心した。
今年で59回目。初めての目には異常な混雑に映ったが、正倉院展は毎年これぐらいにぎわうのが当たり前だそうだ。
秋たけなわ。京都国立博物館狩野永徳展(〜18日)も大勢の人を集めているらしい。日本人の文化に対する関心の高さ、教養の深さをあらためて思った。