朝の赤山禅院

先週の三連休、京都の紅葉どころが一斉に見ごろを迎え、多くの人出でにぎわった。
東山、大原、高雄、嵐山などに向かう幹線道路は軒並み大渋滞。ゆっくり紅葉を楽しむには、場所と時間を外すほかない。
で、思いついたのが比叡山ろくの赤山禅院(せきざんぜんいん、京都市左京区修学院)。9世紀に延暦寺別院として創建された天台寺院で、御所の表鬼門を守る。11月いっぱい境内で「もみじ祭り」が催されているが、地元以外ではさほど知られていない。
日曜日、午前8時前に車で修学院道をのぼると、前方に旗を持った20人ほどの中年男女の一団が歩いている。一瞬あせったが、団体客はこれだけ。駐車場もまだガラ空き状態だった。
境内の紅葉はまさに見ごろ。朝のやわらかい日ざしに透かしてみる赤や黄の葉が実に鮮やか。名物の寒桜も満開だった。静かな木立の間をゆっくり一巡、ひんやりした空気を思い切り吸い込んで「朝駆け」の成果を味わった。