ロシアラーメン「BIG BON」

これを食べるには少々勇気が要った。
まず、外装フィルムがない。カップがむき出し。大丈夫かいな? 表示も、商品名の「BIG BON」は読めるが、他はすべてロシア語でチンプンカンプン。中身も作り方も分からない(写真1)。
フタに鶏の絵が描かれていたから「チキンラーメン」の類だろう。作るのは、日ごろ鍛えた勘が頼りだ。
中を開けると、縮れた乾めんと乾燥した具、それに「SOUP」「SOUCE」の袋が出てきた(写真2)。めんと具の上に粉末の「SOUP」をふりかけ、熱湯を注ぐ。
待ち時間は「どん兵衛」を参考にして5分に。仕上げの「SOUCE」をしぼり出して驚いた。薄茶色のペースト状。しょうゆでもない、みそでもない…。
えーい、ままよ、と中身を確かめないまま、思い切ってかきまぜた。具は極小の肉片と赤、緑の細かい乾燥野菜。種類不明。恐る恐るはしでめんを数本すくう(写真3)。「どん兵衛」よりいくぶん細めの平めんだ。香りはない。スープに口をつける。うーん、味気ない。
「こんなもの、最後まで食えるか」と思いつつ、食べ進むうち「はてこの味、どこかで経験したような」。カップヌードルの「ポークチャウダー味」、あのスープに似てなくもない。そう思うと、なんとなくホッ。結局、スープは半分ほど残したが、めんは全部平らげた。
この品、ロシアへ出張してきた同僚が、モスクワ郊外のスーパーで土産に買ってきてくれたもの。おそらく、もう口にすることはないだろう。


★★★(まずくはないが)