年賀状

年賀状を書く時期になってきた。郵便局の窓口で受け付けが始まり、ポストには専用の投函口も設けられている。テレビコマーシャルで「元日配達にはなるべく25日までに」などと流されると、よけいに気ぜわしくなる。
先日の新聞に、電子メールによる年賀状の是非を問うた意識調査の結果が出ていた。それによると、20−50代の男女400人のうち、仕事上の年賀状をメールで受け取った経験がある人は62%。63%の人がメール年賀状に「賛成」と答えたそうだ。
はがきが要らない。印刷の手間や費用も不要。一度に多くの人に送れる。年賀メールが普及したら、さぞ楽になるだろうと思う。
その一方、同じ調査で自らの年賀状をパソコンや携帯電話のメールで出すと答えた人は12%にとどまった。年賀メールに「反対」を唱えた人の64%は「手抜きと思われる」をその理由に挙げたという。
年賀状の起源はその昔、年始回りの代わりに出したあいさつ状だとか。一種の「手抜き」と言えなくもない。筆からペンへ、手書きから印刷へ、「手抜き」も時代とともに進化する。
もう十数年前に「虚礼廃止」を宣言して年賀状をやめた友人がいる。「最初の数年はきまり悪く思ったこともあるけど、定着したらどうってことないよ」と今では涼しい顔だ。
こちら、廃止の「勇気」なく、メールには「抵抗感」がある。ならばパソコンで手抜きながらも、いつも通り出すしかない。この週末あたり、そろそろエンジンをかけねば、と思っている。