光の街・桂坂

クリスマスイブのイブ、うわさの桂坂(京都市西京区)へ車で出かけた。
桂坂と言えば、洛西の丘陵地に広がる高級住宅街。この時期、家々が玄関や外壁にカラフルなクリスマス・イルミネーションを競うように施し、評判になっている。
国道9号沓掛口から住宅街へ。しばらく行くと、ある、ある。うわさどおりのキラキラだ。赤や青に明滅するモミの木、首を振るトナカイ、壁をよじ登るサンタ、笑顔のミッキーマウス…。趣向を凝らしたイルミネーションの家が次から次へと目を楽しましてくれる。
この一帯、元は竹やぶで、約20年前に開発されたころは何もなく、夜は暗く寂しいところだったはずだ。だれの発案かは知らないが、それがいまや師走の風物詩、「光の街」に発展した。
最近この地へ引っ越した同僚に尋ねたことがある。「あれって、町内で申し合わせてるの?」。そうではなく、強制でもないという。最初のころは住宅メーカーが無料で配ったこともあるらしいが、いまは個々の家が近くのホームセンターで思い思いのものを買ってくるのだそうだ。
同僚いわく。「ぼくは嫌やったんやけど、家内が『隣近所みんなしたはる』て言うし」。12Wの一番安い3000円のセットを買い、早朝に切れるタイマー式にしているという。電気代はもちろん自前。高級住宅街の「お付き合い」も大変だ。
おかげで、われわれのようなよそ者までがお相伴にあずかれて。メリークリスマス!