お盆雑感

お盆は、家族が増える。あちこちに散っている子や孫を迎えて、ふだん静かな家の中もにぎやかになってよい。
かつて親子3代7人で暮らしていたわが家でも、結婚や就職でいまや3人に。それも互いの仕事の都合などで顔がそろうことは多くない。
このお盆、春に出産した長女が親子3人でやってきた。東京住まいの次女も帰ってきた。計7人。しばし、元の数に戻った。
そこへきょうは、長女、次女共通の友人Aちゃんも遊びに来た。長女より4カ月前に同じく男児を出産したばかりで、一緒に連れてきた。
しぜん会話も赤ん坊中心。互いの成長ぶりや育児の話に花が咲く。2人の赤ん坊を並べてデジカメ、ビデオの撮影に忙しい。長女もAちゃんも「育児ブログ」を開いているらしく、その取材も兼ねている。
主役はもちろん2人の赤ん坊。少しでもかわいい表情を撮ろうと、シャッターチャンスを待つ姿は、まるで芸能人の記者会見のよう=写真=。
上の子は得だ。みんなが珍しいから大事にしてくれる。少しでも泣けば、だれかがあやしに行く。写真やビデオなど、ほぼ写しっぱなしだ。
そういえば、当の長女も満1歳までに分厚いアルバムが何冊もある。それが次女になると1、2冊に激減。三女にいたっては、小学校に上がるまでで1冊しかない。それも一人で写っているものは少なく、たいていおねえちゃんと一緒。その話になると、いまも不満げだ。
新米パパ、ママとそれを取り巻く周囲の様子が、若かりしころの自分たちと重なる。若い親は子に楽しませてもらい、年をとると今度は孫が癒してくれる。とかく薄れがちな家族のつながりや温かみをあらためて感じたお盆だった。