保乃家「タコ刺身」

瀬戸大橋のたもと、岡山・下津井(しもつい)港にある「保乃家(やすのや)」は、タコ刺身の「元祖」を名乗る。
創業は昭和21年。ふぐ料理店をしていた先代が復員後、目の前でとれる鮮度の高いタコを使った刺身を創案。当初はいきが良すぎて気色悪がられたが、歴史学者の故・奈良本辰也さんが絶賛して広まったという。
下津井の新鮮なタコは、皮をむいても2時間は動いているとか。瀬戸内の速い流れで身がしまり、ムチムチとした歯ざわりが身上だ。
刺身(1365円)のほか、てんぷら、酢の物、まこしんじょう(タコの卵)などをセットにしたフルコース(5250円)もある。
江戸時代、北前船の寄港地としてにぎわった古い町並みの中にあり、気さくで家庭的な雰囲気が心地よい。
★★★★(行ってみる価値あり)