日清食品「担々麺」

もうだいぶ前になるが、横浜中華街へ初めて行ったとき。どこの店がよいのか分からず、有名企業の「御席」の看板が出ている店を選んで同僚と一緒に入った。
たまたま四川料理の店で、そこで初めて「担担麺」を知った。見るからに辛そうな唐辛子の赤いスープに練りゴマの香り。舌のしびれをやわらげてくれるチンゲンサイ、底に沈んでいるピーナッツのおいしいこと。わが味覚に奥深く刻まれた。
以後、横浜へ行くたびにその店を探すのだが、分からない。中華街の真ん中にある交番で四川料理店の名簿を繰ってもらったこともあるが、駄目だった。かえすがえすも店の名を控えておかなかった不覚を悔やんでいる。
先日、スーパーで日清のカップめん「芝麻醤風味 担々麺」を見つけ、さっそく試した。ふたを開けると、あの独特のゴマの香りがプーン。お、これはいけるかも。小さなのどあめほどの「カプセル」に「かくし味」が詰め込まれているらしい。他のカップめんと同じ要領で熱湯を注いで4分。「カプセル」もスープに溶けこんで出来上がり。
豚肉のそぼろ、ゴマ、チンゲンサイ、ネギ、シイタケの具もひととおりそろっている。スープの辛さも一人前だった。めんはしょせんインスタントの域を出ないが、カップめんとしては総じて合格圏。これにピーナッツか松の実でも入っていたら、もっと風味が増すはずだ。
  
★★★(ゴマの香りにそそられた)