京都ラーメン研究所「しょうゆとんこつラーメン」

なんとも怪しげな「研究所」だ。玄関先に表札代わりの赤ちょうちんが揺れている=写真左=。「おいでやす! ラーメン作り気合い100%!」の派手な張り紙。中から、とんこつのにおいがプーン。どう見てもアカデミックな「研究所」ではない。
「京都ラーメン研究所」(京都市南区)は、屋台出身のれっきとしたラーメン店。ユニークな店名が受けてか、通う人はけっこう多いそうだ。
メニューは「研究結果表」と呼ばれ「ラーメン分野」「ご飯物分野」「定食&セット」と3つの研究分野に分類されている。なんのことはない。ラーメンとそのサイドメニュー、定食セットのことだ。「研究所の小さなこだわり」として①めんのゆでは硬め②国産豚肉100%③低農薬米④化学調味料使わず−とある。持って回った言い方が「研究所」らしくて、おかしい。
店一番のおすすめ「しょうゆとんこつラーメン」(580円)の大盛り(100円増)を注文した。大きな鉢がドカンと出てきた=写真右=。チャーシュー、ゆで卵、メンマ、刻みネギがのっている。スープは薄茶色に濁っていて、めんが見えない。はしですくうと、中太ストレートのめんが顔を出した。
「研究成果表」の解説では「昔懐かしいコクのきいた本格しょうゆの背油系」とか。おなじみの単語がつなぎ合わされているが、いまいち意味不明。とんこつでもない、しょうゆでもない、こってりでもない、あっさりでもない、つかみどころのないスープの味にじれったさを感じた。思い切って卓上の酢を入れてみたら、少し深みが出た。
とんこつに、なぜ太めんなのか。スープとめんがややアンバランスな印象を受けた。「気合」は十分伝わってくるが、まだまだ「研究」の余地はありそうだ。
他に、和風とんこつ、あっさりとんこつなどラーメン各種。チャーシュー丼、玉子丼などメニューは多彩。
近鉄京都駅から新幹線の高架沿いに八条通を西へ歩いて10分足らず。
  
 ★★★(遊びゴコロで行ってみよう)