鹿児島ラーメン「豚とろ」

豚1頭からわずかしか取れない首周りの肉を「トントロ」というそうだ。それをとろけるほど煮込んだやわらかチャーシューが「鹿児島ラーメン 豚とろ」の売りだ。
鹿児島市の繁華街・天文館に近い店は、市内では新参の部類だが、いつも長い行列ができているという。その生めんセットをいただいた=写真=。
めんは、細めんの多い九州系には珍しい中太ストレート。白濁したスープはとんこつに鶏がらを加えた濃厚な味わい。これにレトルトパックに入った自慢の「とろけるチャーシュー」が付く。
チャーシューの煮汁が甘みを出し、スープの口当たりをやわらげている。店ではスープの濃さやめんの硬さを注文できるそうだが、太めのめんが、甘くとろりとしたスープによく絡む。どちらかと言うと、やや軟らかめにゆでたほうが、この手のスープには合うと思う。
細め、硬め、さっぱりとした他の九州系とは一線を画す。「豚を知り尽くした」と豪語する、自己主張の強いラーメンである。
 
 ★★★★(鹿児島ラーメンホープ