元町ラーメン「中華そば」

百聞は一見にしかず。写真のとおり、とにかく濃い。しょうゆ色のスープが特徴だ。
めんは中細のストレート。具は、チャーシューにネギ、モヤシ。チャーシューは小ぶりの赤身ばかり。シイタケと見まがうほど、これまた真っ黒、中までしょうゆの味がしみ込んでいる。
モヤシの下からめんをたぐる。出てきためんもあめ色をしている。ちりれんげでスープをひとすくい。表面に脂が浮いている。とんこつと鶏がらを使っているのだろう。新福菜館第一旭に代表される伝統的な「京都ラーメン」に属するが、しょうゆ味の濃厚さは突出している。
大盛りを注文したが、これだけ味が濃いと途中でごはんがほしくなる。中華そば並+ごはんが正解だろう。香辛料は好みによるが、コショウよりも七味が合うと思う。どこのラーメンでもだいたい鉢の底が見えるまでスープを飲み干すのだが、さすがに少し余してしまった。
もともと北区・元町小学校近くで営業していたが、数年前に現在地に移った。はやりの背脂入りや魚介だしに流れることなく、昔ながらのしょうゆ味一本を貫く。よけいな飾りは不要といわんばかりに簡素な店内にもこだわりが漂う。軒先高く掲げた赤ちょうちんと赤のれんが目印。京都市上京区油小路通下長者町下ル。並550円、大盛り650円。

★★★(しょうゆ味の直球勝負)