山越「かまたま」

だれが言ったんだ。讃岐のうどんブームは去った、なんて。
連休の半ば、讃岐でも一、二を争う超人気店「山越(やまごえ)」へ行った。元は製めん所だったが、かのベストセラー『恐るべきさぬきうどん』で「香川一、日本一、ひょっとしたら東洋一、いや世界一」と持ち上げられてブームのけん引役になった店だ。
着いたのは昼の零時半。行列は覚悟の上だったが、半端ではない。店の入り口から30mほど伸び(写真①)、交差点を右折、そこから「羊腸」のごとくグネグネと曲がりながら延々と列が続く(写真②)。入り口にたどり着いたのは1時間後の午後1時半。去年のゴールデンウイークは最長2時間待ちだったというから、これで「下火」になったというのだろうか。
名物「かまたま」の大(2つ玉)を注文する。釜からどんぶりにゆであげたうどんに、生卵をまぜて「ハイ!」。後はセルフ式。天ぷら棚から好きなトッピングを選んでのせる。ちくわ天とイカのげそ天。これに土しょうがと専用のだしじょうゆをかけて出来上がり。合わせて450円ナリ(写真③)。
やっぱりうまい。しこしこの極太めんとからんだ生卵に、塩味の強いだしじょうゆが合う。ちくわ天もげそ天も豪快だ。たしかに、ひところの一大ブームは過ぎたかもしれないが、残る店は残る。帰り際もまだ続く長い行列を見て、そう思った。香川県綾川町羽床上。

★★★★★(山越は永久に不滅だぁ)