稚加栄「辛子明太子/さんまめんたいこ」

福岡みやげに稚加栄(ちかえ)の「辛子明太子」をいただいた。
稚加栄(福岡市中央区)はいけす料理の有名店。高級料亭にふさわしく、上質な素材を生かした風味豊かな味わいが身上だ。
定番の「辛子明太子」(写真1)は、北海道産のタラコだけを使う。皮が薄く、それぞれの粒はしっかりしている。程よい辛さで、後口に上品な甘みが残る。熱々のごはんにのせれば、ついつい食べ過ぎてしまう。
「さんまめんたいこ」(写真2)も手の込んだ逸品だ。三陸沖でとれたさんまを、調理師が1匹ずつ丁寧に小骨を取り除き、自慢の辛子明太子を丸ごと1本はさみ込む。
こちらは注意書きに「必ず焼いてお召し上がりください」とある。添付のレシピ通り、さんまをホイルに包んでグリルで焼いた後、仕上げにホイルを取ってもう一度程よく焼き上げる。
こうすることで脂ののったさんまのうまみが引き立つ。身にはしを当てると、ほろりと崩れる。明太子も生の粘りと臭みが消え、ほこほこに。これまた熱ごはんの上で、ソフトなさんまの味と明太子の辛みが一体となって、はしが止まらない。酒のサカナにもいける。

★★★★★(ごはんがススム君)