そば鶴「かき揚げおろしそば」

鉢の真ん中でうず高く盛り上がっているのは、大根おろし(写真1)。目の前で奥さんが長さ15cmほどに切った大根の皮をむき、力いっぱいすりおろしていたが、まさか全部わが鉢に入るとは思っていなかった。
おろしの山の下は、エビ、イカ、ミツバを使ったかき揚げ天ぷら。その下にそばがある。
片口の湯のみに入ったつゆをおろしのてっぺんから注ぐ。「多めにかけてください。天ぷらがおいしくなります」とカウンター越しに愛想のよいご主人が教えてくれた。
白いおろしがつゆを吸い、ゆっくりかき揚げの上に崩れる。かき揚げの衣を割ると、大ぶりに刻まれたエビやイカが出てきた。食べごたえのある立派な具だ。甘辛い揚げだしをおろしのつゆがやわらげ、そばを迎える。計算された味わいだ。1350円。
西陣で30数年やっていて、3年前に現在地へ移ってきた(写真2)。そばは機械打ちだが、自家製。他に、ざる、きつね、とろろなど、冷温そば各種とかき揚げ丼、親子丼など。うどんはない。和風冷めんのような「胡麻酢そば」も人気のあるオリジナルメニューだそうだ。
京都市北区紫竹西桃ノ本町。新大宮商店街の紫竹通交差点下ル西側。

★★★★(うまくてヘルシー)