西安食坊白梅町店「牛肉玉帯麺」

かつて「長安」と呼ばれた中国の古都・西安は、京都市姉妹都市盟約を結んでいる。両市の交流は多方面で活発に行われているが、料理となると意外なほど知られていない。そんな西安料理を京都市内で味わえる数少ない店が「西安食坊」(写真1)だ。
中国人シェフが腕をふるうメニューはざっと100種類。調味料も現地から取り寄せ、本場の味を心がけているそうだ。
「牛肉玉帯麺」(900円、写真2)もそのひとつ。「玉帯」とは皇帝が締めるベルトのこと。その名の通り幅の広い平めんが特徴だ。
めんは自家製で、職人が手で引っ張って作る。日本では中華そばをラーメンと呼び、「拉麺」などと記すが、本来「拉」は「引っ張る」の意で、こうして作るめんが文字通りの「拉麺」ということになる。
きめが細かく、つるつるでもちもち。香油入りのしょうゆのような汁に入っており、具の野菜などと一緒にかきまぜて食べる。牛肉はよく煮込まれてやわらかい。独特の香りと唐辛子が甘辛くエキゾチックな味わいを醸す。
西安料理の味付けは唐辛子を多用する四川料理に近いともされ、タンタンメン、マーボーナスなども人気がある。西安はまたギョウザの本場でもあるらしく、ギョウザメニューもぜひ試したい。京都市北区北野下白梅町(今出川通西大路東入南側)。

★★★★★(値段もリーズナブル)