あじ

レストランDiDi「野菜カレー」

どこかエスニックな雰囲気を漂わせる店構え(写真1)。民族音楽の流れる店内は、複雑なスパイスの香りで満ちている。 「DiDi」(ディディ)はインド北部、ネパール地方で娘さんを指すらしい。メーンは、本場仕込みのインドカレー。18年前、女性店主が旅先…

藪蕎麦「冷やしきつね」

「藪」を名乗るそば屋は全国に数多いが、ここの創業は1874(明治7)年。東京で「藪」の総本家とされる「かんだやぶそば」の創業が1880(明治13)年だから、それより古いことになる(写真1)。 4代目のご主人に水を向けると「以前は(東京の藪と…

グリル小宝「ハイシライス」

創業1961(昭和36)年。100年を超す老舗が珍しくない京都では決して古いほうではないが、オーソドックスな洋食を出す店として不動の位置を占める。 自慢は、2週間もかけて作るという自家製ドミグラスソース。先代が祇園の老舗「たから船」で磨いた…

チャーミングチャーハン「焼飯 チャーハン付」

かわいい名前の中華料理店(写真1)。以前は烏丸通寺之内上ルにあり、近くの同志社大、成安女子中・高校、関西文理学院などの生徒や学生に「チャーチャー」の短縮形で親しまれてきた。 初めての人は、まずメニューを見てびっくりする。ラーメン、餃子、八宝…

日清「ラーメン発見伝」

なんでもラーメンになる時代だ。コミック誌の漫画からカップめんが生まれた。日清の新製品「ラーメン発見伝」(250円)。同名の漫画が『ビッグコミックスペリオール』(小学館)に連載中という。 原作を読んだことはないが、昨年末までに単行本が18巻も…

きくや「カレーうどん」

「はい、カレーうどん」。テーブルの上に出てきたのは、底の浅い楕円(だえん)形の皿。カレーの中にスプーンが入っている。撮影用に下からうどんをすくい上げなければ、どう見てもカレーライスである=写真=。 うどんは細手。とろりとしたカレーあんは、だ…

ゆふいん麺工房「やせうま」

九州の名湯・湯布院のみやげに「やせうま」をいただいた。大分の古くからの郷土料理だそうで、透明の包装袋からきしめんのような平うちめんがのぞいている(写真1)。 めんは、名古屋のきしめんより幅が広く、山梨のほうとう、群馬のおっきりこみに似ている…

日清「U.F.O. BIG」

日清のカップ焼きそばが「UFO」ではなく「U.F.O.」だと、初めて知った。今年で発売31年になるそうだが、小さなピリオドの有無など意識して見ることもなく、全く気づかなかった。 器の形が「空飛ぶ円盤」に似ているから「UFO」。単純にそう思い込んでいたら…

金ちゃん「徳島ラーメン」

いつもと違うスーパーで、金ちゃんのカップめん「徳島ラーメン」を見つけた=写真=。5月の連休に四国路を巡ったせいか「徳島」の地名にひかれた。 「金ちゃん」は徳島製粉(徳島市)の商標。「徳島ラーメン」の地元である。 「徳島ラーメン」は99年に新…

マルタイ「九州博多棒拉麺」

マルタイ棒ラーメンの新製品をいただいた。白いパッケージの「九州博多棒拉麺」。発売から日が浅く、スーパーなどへ行くたびに商品棚を探しているが、京都ではまだあまり出回っていないらしい。 売りは、粉末と液体の2つに分けた「ダブルスープ」。濃厚、か…

焼肉麗門JR石山駅前店「世界一周」

ここの名物は何と言っても、おかみさんの明るい人柄だ。「いやあ、よう来てくれはって。おおきに」。もう何年も行っていないが、変わらぬ人懐っこい笑顔で迎えてくれた。 うまい、多い、安い。ラ的B級3原則の模範店。おすすめメニューは「世界一周A」(3…

大吉ラーメン「特製こってり」

京都の真ん中、四条烏丸に近いビル街に構えるラーメン&ギョウザの店(写真1)。場所柄、サラリーマンの客が多い。ラーメンは、しょうゆ、こってり、塩バター、キムチ、カレーなど15種類。 「特製こってり」(750円)の大盛りを注文した(写真2)。2つ…

宮城野「せいろそば」

国内産そば粉を使った手打ちにこだわる。元は料亭で、戦後にそば屋に転身したという。「かっぽうの技を生かした味づくり」との評判だ。 モダンな店構えの中は、老舗のそば屋にはない明るい雰囲気。初めてなので、注文は無難な「せいろそば」(750円、写真…

室町砂場「天ざる/もり」

「天ざる」「天もり」発祥の店として、つとに名高い。創業は1869(明治2)年。冷たいそば+天ぷら−いま考えると何でもない組み合わせのようだが、人気の高い天ぷらそばの売れ行きが落ちる「夏場対策」に先々代が考案したというアイデアメニューなのだ。…

かんだやぶそば「せいろうそば」

創業1880(明治13)年、数ある「藪(やぶ)そば」の総本家とされる。 原点は、幕末の江戸で名をはせたそば屋「蔦屋(つたや)」。店の周りに竹やぶが多かったところから「藪そば」の通称で呼ばれたそうだ。蔦屋は明治後期に途絶えたが、その支店を譲り…

海津屋「氷見うどん」

富山に旅行してきた友人から「氷見(ひみ)うどん」をいただいた。 氷見は能登半島の付け根、立山連峰を背に富山湾に臨む漁業の町として知られるが、古くからうどんやそうめんなど「めんづくり」も盛んだそうだ。 氷見のうどんのルーツは輪島のそうめんとい…

ラーメン軍団「重厚ラーメン」

ラーメン好きなら、一度は思う。自分の好きな味を作ってみたい−。 そう思って実際に店を開いたのが、ここの大将。開店は今年1月。31歳。10年間の会社勤めを経ての決断だったという。 サラリーマン時代に京都のラーメン店を食べ歩き、ホームページ「元祖…

エースコック「ありがとう池袋大勝軒」

コンビニで見つけたカップめん。「ありがとう 池袋大勝軒」(260円)。発売元はエースコック。 東京・東池袋の「池袋大勝軒」は、思い出深い店だ。「つけめん」の元祖といわれる「特製もりそば」が名物で、うわさを聞いて4年前、炎天下に延々3時間も路…

モルト・ヴォーノ芦屋店「生パスタ」

芦屋の山手に広がる高級住宅街の一角。店頭におなじみの赤、白、緑のイタリア三色旗がひるがえるが「イタリア料理店ではなく、生パスタ専門店」と強調する。 全メニュー、乾燥めんは使わず、すべて手打ちの生めん。材料も国産小麦粉ではなく、地中海沿岸など…

魚よし「土鍋鯛めし」

瀬戸内の魚の王様は、やはりタイだろう。明石、鳴門、児島、坂出…どこもタイ料理が盛んだ。 丸亀の「魚よし」(写真①)は創業半世紀。魚屋から始めたという老舗で、天然魚を使った讃岐の郷土料理が売り物だ。名物は、なんと言っても土なべから炊き上げる「鯛…

山越「かまたま」

だれが言ったんだ。讃岐のうどんブームは去った、なんて。 連休の半ば、讃岐でも一、二を争う超人気店「山越(やまごえ)」へ行った。元は製めん所だったが、かのベストセラー『恐るべきさぬきうどん』で「香川一、日本一、ひょっとしたら東洋一、いや世界一…

日清「どん兵衛だし焼うどん」

「どん兵衛」と言えば、どんぶり型カップめんのパイオニア。それが、焼きそば「UFO」でおなじみの円盤型カップに入って登場した。「どん兵衛だし焼うどん」。粉モンの本場・大阪の日清食品ならではの新製品だろう。 本来の焼きうどんにもソース味としょう…

日清「チキンラーメンMini&ひよこちゃんミニどんぶり」

けさのビジネス誌の広告に「ヒットは2度つくる〜定番商品、こうして磨く」という特集記事の見出しが出ていた。それによると「ヒット連打へ3つの鉄則」として「サイズを変える」「顧客を変える」「売り場を変える」の3つが挙げられている。 それを見て、思…

三嶋亭「すき焼き肉」

京都で「すき焼き」と言えば、真っ先に名前の挙がるのが「三嶋亭」だろう。創業1873(明治6)年。自他ともに認めるすき焼き肉の最高級ブランドだ。 過日、東京、大阪に散らばっている家族がそろい、久しぶりにわが家で食卓を囲むことになった。ハレの日…

大正軒「中華そば」

かつては商店か事務所だったのだろう。石造りの外観にそんな雰囲気が漂う。ラーメン店としては2代目。店内には、由美かおるの殺虫剤「アース」や三船敏郎の映画「七人の侍」のポスターなどを張り、「大正」とまではいかないが、「昭和」の郷愁を演出してい…

アローン「オムライス」

京都市役所の西側。表には「グリル&コーヒー」の看板が出ているが、つとにジャンボオムライスで名高い。ごはんの量は「並」で約2合。「大」なら2合半強。普通のちゃわんなら5、6杯分もあるという。 3人行ったうちの2人が「大」を注文した。おばちゃん…

丸儀「鮒寿司」

近江の特産「ふなずし」をいただいた。魚介を用いた最も歴史の古い日本の保存食、千数百年の歴史を持つ、すべてのすしの原点…とさまざまに形容される湖国の郷土食である。 母の実家が近江八幡、琵琶湖のほとりだったことから、ふなずしは幼いころからなじみ…

日清どん兵衛「どっかんきつねうどん」

先月から売り出されている日清どん兵衛「どっかんきつねうどん」(155円)を食べた。どん兵衛シリーズ発売30周年を記念した「特別限定品」とのふれ込みだ。 何が「どっかん」かと言うと、メーンのおあげ。従来のきつねよりボリュームを30%増量したと…

ちいふ「すき焼きラーメン」

表の看板やちょうちんには「すき焼きラーメン」と書かれているが、品書きにあるわけではない。店のメニューには「中華そば」(500円)とあるだけだ。 鶏がららしきだしを使ったしょうゆ味。中細の縮れめんは京都では少数派だが、具はチャーシューに刻みネ…

京都五行「焦がし醤油麺」

出てきた鉢の中を見て、思わず「ほぅー」と声が出た。真っ黒いスープ、鉢のへりには焦げた粉のようなものが付着している。香ばしさを通り越して、焦げ臭ささえ漂う。なんともインパクトの強いラーメンだ。 「焦がし」と呼ばれるこの技法、詳しい「秘密」は分…